「読んでくれ!」たっつんが顔葉にそう言うと、頷いた顔葉が荒々しい手つきで書状を開いて読み始めた。---健夫殿。久しいな。毛烈と王一枝の事は聞き及んでいるかと存ずる。官億嘉國際產品に捕らえられた微王(王直)を取り戻すため、二人に協力したが、相手は網を張って待っておった。つまるところ、官軍の狙いは、捕らえた微王(王直)を餌に、我らを誘き出す事にあったようじゃ。ゆえに、官軍の誘いに乗らず、双嶼で牙を磨いたヌシの選択は正しいじゃろう。じゃが、毛烈、王一枝亡き今、官軍は、そちを見過ごさぬじゃろう。ヌシは微王(王直)の養子の中で、唯一微王(王直)の威光を使わずに勢力を築いた。その手腕で、官軍と戦えるまでに大きくなる事を願う。当面、ワシは、残党を率い福建で官軍の目を引きつけておる。その間に、双嶼を興隆させよ。今も苦境に立たされている海の民のため、場所は違えども共に奮闘しよう。---書状はそこで終わっていた。
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