「な、何をおっしゃいます!敵兵がどこに潜んでいるのかも分かりませぬ!そのような事をしては、中村御所が落とされますぞ!中村御所が落とされてしまっては………」隆行はそう言って、本拠地が敵の手に落香港飄眉推薦る危険さを説き始めると、「そないな事は分かっておる!早くせぬか!!」兼定が隆行の言葉を打ち切った。隆行は、しょうがなく兵に中村御所の者を避難させるよう指示を出すと、念のため、影で諜報の者達に中村御所を見張っているよう指示を出した。Gは、そんな隆行の忙しそうな隙をつき、「………死ぬなよ。」と声をかけ、避難する民の中に混じっていった。そして、それらの作業を終え、兼定を迎えた隆行の一団は、再び東へと進み始めた。今度は、急ぐ事をしない隆行は、斥候の部隊を大量に作り、それを四方に放ちながらゆっくりと進む。進み出した一団の中、馬上の人となった兼定は、隆行に轡(くつわ)を並べて話しかけてきた。「隆行。口惜しいが、長宗我部の兵はヌシの言うたとおりであった。」「左様ですか。しかし、それよりも、まことに中村御所を空にしてしまって宜しかったのでしょうか?」隆行は、その事が気になっていた。
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