雪に閉ざされていた世界は、雪溶けととも開かれていく。それに合わせ、雪国は外へ向けての活動を始める。1555年、春。「あれが春日山城か…。」旅装束に身を包んだ隼人は、隼nwd.com.hk君の槍を地に立て、周辺を見下ろすように威圧する城を眺めていた。春日山(かすがやま)城。別名、鉢ヶ峰城。現在の新潟県上越市中部にある春日山山頂に築かれたその城は、天然の要害を持つ難攻不落の城とされ、上杉謙信(長尾景虎)の主城として機能した城である。現在では、日本の名城100選にも選ばれ、城の跡地には上杉謙信の銅像があるが、勿論、この頃には銅像など存在しない。(土産もしっかり持ったしな。)荷の中にある、バース大明神の小さな像を思い浮かべる隼人は、酒を飲みに、この名城を訪れていた。しかし、ただ酒を飲みに来た訳では無い。目茶苦茶になってしまった野球部の活路を見出だす事が今回の目的である。いくら、いい加減な隼人でも、野球部内の修羅場は見過ごせ無かった。しかも、気にいった女性、蘭まで加わってのゴタゴタに、隼人は何時に無く、本気で解決しようとしていた。野球部内で、武田家の三ツ者と長尾家の軒猿の殺し合いが勃発した時も、初めは凹んだ隼人であったが、半刻程経つと、毅然と立ち上がり、険しい顔で迅速に指示を飛ばし始めたのであった。
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